るりちゃんへ
気が付いたこと
るりとのいろんなことを思い出していて、ひとつ気が付いたことがあります。
るりががうちに来たときのこと。
家の前に何日も座り続けて、のら母と兄弟のもとへ戻したにも関わらず、数時間後にはまた家の前にいました。
るりがこの体だからお母さんに育児放棄されたとして(野生動物にはよくあるそうです)、るりのお母さんたちのいる場所からうちまでは子猫の足では少し距離があり、まずは近場の家から当たるはずです。
そこで、ごはんとお水をくれる家はたくさんあったはずです。
小さな離島だったので野良猫にごはんをあげる人はたくさんいます。
ちょっとボロボロで小汚いとはいえ子猫ならなおさら。
じゃあどうしてうちまで来たんだろう。
家に入れるまで座り続けたんだろう。
るりはたぶん、ごはんじゃなくて家族がほしかったんじゃないかな。
他にうちまで来る理由が見当たらないのです。
るりと家族になれてよかった。
そういえば、私もずっと家族がほしかったんです。
大学卒業と同時に駆け落ち結婚したのもそれです。
経済的には、るりがいることでものすごく大変でした。
私が仕事を増やしても増やしても医療費は増えるいっぽう
、貯金なんて全くありません。
でもるりは私の自慢の娘です。誇りです。
病院でもどこへ行ってもかわいがられていて、「るりちゃんのお母さん」なのがうれしかったです。
るりはみんなに愛されています。
誰にでもすり寄っていくんです。
おバカすぎて私と他の人の区別がついていないんじゃないかと思うぐらいです。
私はるりのそういう、どこに行っても生きていけそうな強さ、たくましさが大好きです。
自分にないからかな。
るりちゃん、うちに来てくれてありがとう。